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研究開発の目的 |
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センサネットワーク技術により、人やモノの状況、その周辺環境等を認識し、利用者の状況に即した様々なサービスを提供可能となります。現在、環境計測、農業、エネルギー、医療等の分野でユビキタスシステム、センサネットワークが導入され始めているが、予期されたほどの普及は見られていません。
日本企業は電子部品で約4割の世界シェアを持つといわれているが、センサの種類別にみると、欧米メーカに大半を占められているものもあり、また、汎用品ではアジア勢もシェアを伸ばしており、世界で激しい技術開発競争が行われています。
このような状況において、無線通信機能、自立電源機能及び超低消費電力機能等を付与した革新的センサの開発は、主要各国と比べても技術的優位性を保ちうる先駆的な取り組みであり、ユーザを含めそれぞれの得意分野を有する企業の英知を用いて、いち早く成果を創出することで、我が国のセンサ及びセンサネットワーク産業の国際競争力の向上が大いに期待されます。
本事業では、センサネットワークに使用されるセンサデバイスの共通的な課題である、無線通信機能、自立電源機能及び超低消費電力機能の搭載を実現する革新的センサの開発を行い、センサネットワークの導入による、環境計測やエネルギー消費量等の把握(見える化)及びエネルギー消費量の制御(最適化)により、低炭素社会の実現に寄与することとしています。
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研究開発の目標 |
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①アウトプット目標
本研究開発は、平成26年度末において、無線通信機能、自立電源機能及び超低消費電力機能を有する革新的センサを開発します。なお、開発するセンサは、事業終了後3年以内の実用化を目指した、安価な小型センサとします。また、開発した革新的センサを用いたネットワークシステムを構築し、実証します。
②アウトカム目標達成に向けての取り組み
コスト削減や今後の市場拡大に向けて、革新的センサに使われる自立発電技術及び無線通信技術の共通化並びに標準化に向けた取り組みを必要に応じて実施します。
③アウトカム目標
これらの取り組みにより開発した革新的センサを用いた統合的エネルギー制御システムが構築され、エネルギー消費量の見える化・制御を行うことにより、10%以上の省エネ効果が見込まれます。また、こうしたユビキタスセンサネットワークの普及により1.2兆円の市場創出が期待できます。
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研究開発の内容 |
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GSNプロジェクトにおいては、以下の研究開発項目について共同研究事業を実施。
①グリーンMEMSセンサの開発
店舗、製造現場及びオフィスなどのグリーン化を推進するために必要な、既存センサに比較し大幅に低消費電力となる小型のMEMSセンサ(グリーンMEMSセンサ)の開発
② 無線通信機能及び自立電源機能を搭載したグリーンセンサ端末の開発
グリーンMEMSセンサの自立分散配置を可能とする電源機能、通信機能及び信号処理機能を搭載した端末(グリーンセンサ端末)の開発及び高感度受信システムの開発
③ グリーンセンサネットワークシステムの構築と実証実験
グリーンセンサ端末及び高感度受信機を用いたセンサネットワークシステムの構築及び実証実験
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研究開発の実施期間 |
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本研究開発の期間は、2011年度から2014年度までの4年間。
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研究開発の実施体制 |
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プロジェクトに参加する企業、大学等が、プロジェクトリーダー(技術研究組合NMEMS技術研究機構 グリーンセンサネットワーク研究所 所長 前田龍太郎)の下で、それぞれの研究テーマの達成目標を実現すべく研究開発を実施。
GSNプロジェクトには以下の20企業・研究機関などが組合員として参加。これ以外に、東京大学及び信州大学が再委託機関として参加。
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株式会社アルバック |
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ |
オムロン株式会社 |
オリンパス株式会社 |
住江織物株式会社 |
セイコーインスツル株式会社 |
株式会社セブン-イレブン・ジャパン |
ダイキン工業株式会社 |
大日本印刷株式会社 |
高砂熱学工業株式会社 |
株式会社デンソー |
東京電力株式会社 |
株式会社東光高岳 |
日清紡ホールティングス株式会社 |
株式会社日立製作所 |
横河電機株式会社 |
ローム株式会社 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
一般財団法人マイクロマシンセンター |
国立大学法人東京工業大学 |
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(50音・組織順) |
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